あるきだした小さな木 [日記・つぶやき]
えっ?木が・・・あるくわけないだろう・・って?
私が子供の頃 父に買ってもらった本「あるきだした小さな木」(1973年版)。
植物っていうのは・・・
土にしっかり根を下ろしその場でじっと生きているか、また
その種や実を風で飛ばしたり、動物のえさとなって運んでもらったりして移動し、
またそこで生きるもの。
しかしこの本はそんな常識を吹き飛ばしてしまう・・・だって木が自分で歩くんだもの(^^)
森の中に お父さんとお母さんの木の間で 幸せに暮らしていたちびっこの木。
でもある日、体を精一杯大きくゆすり、木の根を地面から出し、森の外の世界に 旅に出た。
私には分からなかった・・・
どうして両親のそばを離れて旅に出るの?
危ないじゃん
そのまま一緒にいる方が幸せなのに・・・
私だったら絶対 そんなことしないよ
・・そう思いました(笑)
ちびっこの木は 旅先で いろんな人と出会いながら 最後には 自分の根を下ろす場所を 見つけます。
そしてそこで 昔 自分が見上げていた 父や母の木の姿のように 立派な木に なっていったのでした。
それにしても このタコの足のような根っこの絵、強烈!
木があるくって こんな風なんだ(笑)
この絵がおもしろくて マネして何度も何度も紙に描きました。
フランス人画家・セリグの絵は独特なタッチで、とても惹きつけられました。
ちびっこの木の絵をマネして描きながら・・
冒険心ナシ、独立心ナシ、自立心ナシ・・ナシナシづくしな私は
その行動力に驚きながらもうらやましく思ったのかもしれない。
今も・・・変わらないかっwww
まぁ(^^;それはそれとして・・・
大人になった今 再び読み返すとまたおもしろい。
大人でいることに疲れた時 子供の頃読んだ本を開くと、
その姿はきっとあの頃の自分に戻っているはず・・・・・✿
著者:テルマ=ボルクマン=ドラベス 1917年ロンドン生まれ、パリに住む。
画:シルビー=セリグ フランス・ニース生まれ、画家。